次世代シーケンサの適用分野
Long read と Short read では、使い道が異なります。
Long read の適用分野
Roche社のGSシリーズは、400bases読める(今年の秋には700baseになるそうな)のでLong readと呼ばれています。旧来のサンガー法で読まれた配列もLong read という分類に入るのでしょか?
このタイプのシーケンサは、長い配列が得られるのでDe novo sequence(配列を読むというシーケンサ本来の目的)に向いています。
- De novo sequence
- 微生物ゲノムの配列決定
- ゲノムサイズの小さい真核生物のゲノム配列一部決定
- Structural variation(SNP、CNV、IN/DEL)
- ゲノムサイズの大きな真核生物の特定領域の変異解析
- Transcriptome
- ゲノム未知真核生物の転写配列DBの作成
- Metagenome
- メタゲノム解析
Short read の適用分野
マッピングされた配列の“深さ”=read数をシグナルとして利用し、ダイナミックな事象を捉えることもできます。しかしながら、原則としては、リファレンス配列が存在していて、それにマッピング(アライメントともいう)しながら、データを作成し、シグナルを得ます。
- De novo sequence
- 微生物ゲノムの配列決定
- ゲノムサイズの小さい真核生物のゲノム配列決定補完
- Structural variation (SNP、CNV、IN/DEL)
- Capture&SequencingでSNPのdiscoveryが可能です。
- paired-endやMate-pairで読めばゲノムサイズの真核生物でもの大きな構造変異解析が可能です。
- Transcriptome and others
- mRNAの発現解析:RNA-seqを行って、遺伝子単位の発現頻度指標値を網羅的に得ることができます。
- 転写因子結合部位解析:ChIP-seqの検出をゲノムワイドで行うことができます。
- メチル化サイト解析:メチル化サイトの検出をゲノムワイドで行うことができます。