報告

日本応用糖質科学会とNPO法人日本バイオベンチャー推進協会のベンチャー交流会のご報告です。

日本応用糖質科学会平成18年度大会(第55回)にいってきました

主  催: 日本応用糖質科学会
会  期: 平成18年9月27日(水)〜9月29日(金)※展示は27日のみです。
会  場: 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス(〒599−8531 大阪府堺市学園町1-1)

 場所は、大阪府立大学でした。もよりの駅は、南海電車高野線の「白鷺」という駅なのですが、東京から新幹線でいく場合は、新大阪から地下鉄御堂筋線で終点の「なかもず」までいって、そこから歩く場合が多いです。
 今回、帰りは、少々疲れ気味でしたので、「白鷺」から乗りました。お昼ごはんを食べる時間がなかったので、とてもおなかがすいていて、駅前のこじんまりとして中華料理屋さんに入ったのですが、思った以上においしかったです。
 そうそう、食べ物の話といえば、最近の生協の食堂はおもしろいですね。仕事がら、いろいろな大学にいくのですが、できるかぎり、大学の食堂で食事をするようにしています。それぞれ、地方の特徴を出したメニューや、おもしろい”システム”を見ることができます。で、大阪府立大学の生協は、サラダバーがあるのですが、キャッシャのところにはかりが置いてあって、なんと、重さで料金を計算するのです。大阪の大学の生協は、このシステムが普通なのでしょうかね。これだと食べた量と金額がリーズナブルなので、なんとなく気持ちがよい感じがしました。
 で、本題の学会の報告ですが、企業展示をしていたのと、発表会場が離れていたのと、恩師に連れまわされたのも重なり、学術発表をほとんど聞くことはできませんでした。しかしながら、企業展示をされている企業さんのお話を聞いて、”糖”の研究は、工業生産に直結するおのが多いことを再認識しました。遺伝子による機能メカニズム解明が、研究のテーマというよりも、はっきりした工業的な出口があって、そこに向かった必要ならば、遺伝子も見るというスタンスのように思えました。
 特に、糖質といえば、今注目されているのは、健康食品です。有名なところでは、アガリクス、ポピュラーなものでいうとコンニャク。今回の学会の企業展示で、となりのブースは、ダイソー健食(健康食品を略して”健食”と呼ぶことを知りました)さんで、黒酵母βグルカンを水溶液にしたドリンクを展示しておられました。帰り際に、数本試供品をいただきました。いろいろなものにアレルギーの症状が出る家族に飲まして効果を見てみようと思います。(なお、βグルカンは、オリエンタル酵母工業さんも展示されていました。こちらは、グミになっていました。)もう一方のお隣様は、伏見製薬所さんで、天然には、僅かに存在している「希少糖」を展示されていました。どういう方面で役に立つかというと、ひとつは、目的の化学物質を合成するたもスタートになる物質として利用されるそうです。もうひとつは、やはり健康食品としての道もあるのかもしれません。江崎グリコさんは、クラスタデキストリンというものを発表されていました。これは、お米に含まれている糖の高分子であるアミロペクチンの鎖を切って、一部環状にしたもので、いろいろな使い道がある材料です。これも、分解がゆっくり進むということで、スポーツ飲料や健康食品に使われているようです。
 このように糖は、”機能性の食品”として注目されているのですが、その作用メカニズムを知ることに、研究者も企業もたいへんご興味があるようです。しかしながら、分子生物学的なアプローチについては、まだまだ、到達していないようです。そういう意味では、今回、この学会に参加して、会社としても、個人としても、有意義であったと思っております。

ところで、大阪で遅くなったのですが、夜行列車を使用せず、実家に泊まってしまいました。夜行列車は、次の機会にとっておきます。

第9回バイオベンチャー交流会で話をしてきました

主催:NPO法人日本バイオベンチャー推進協会
日時:平成18年9月28日(木) 16:00-18:00 懇親会:18:30-20:00 
場所:東京大学本郷キャンパス内 医学図書館3階

NPO法人日本バイオベンチャー推進協会様が主催するバイオベンチャー交流会で、メッセンジャー・スケープ株式会社の事業内容について、プレゼンテーションしてきました。
 メッセンジャー・スケープ株式会社は、HiCEPというmRNAの発現プロファイリング技術を中心に、受託解析とバイオマーカー探索を行っている会社です。HiCEPは、独立行政法人放射線医学総合研究所の安倍博士らが開発された手法で、mRNAの量の違いをかなりよい精度で測定できる手法です。おそらく、今現在世の中に存在している転写産物の網羅的発現解析技術では、ダントツによい手法でしょう。
 HiCEPは、日本発の技術ですから、この手法で遺伝子を取ることは、大きなアドバンテージを得ることになると思います。なんとか、みなさんに使っていただけるよう、広告・宣伝していきたいと思います。